傘を差して
雨が降る 雨が降る 雨が降る
あなたの肩に雨が降る 私の肩に雨が降る
片時も離れたくなくて どんな時も触れていたくて
あなたに寄り添って歩いて行こう
傘は一本でいい 私たちはひとつ屋根の下
進む方向は同じ 私たちの未来は一本道
傘に降り注ぐ雨音は私たちのラブソング
私たちは雨が降っても 晴れていても
いつも一緒で これからも一緒で 永遠に一緒
(6月21日)
(6月22日)
台風一過
昨日 近畿を直撃した台風6号
通過時は久しぶりに雨風の強い台風だった
そして夕方には西の空に薄日が射していた
台風一過の後はいつも穏やかな時が訪れる
20日前に精神的に辛い出来事が起きた
私の力ではどうすることも出来なかった
多分私の人生でも記憶に残る哀しい出来事だった
もがけばもがくほど深みにはまって行った
負けてなるものかという私の負けん気が
私を平常心に止まらせた
問題が大きいと誰にも相談出来ない
20日間私はうわの空だったかもしれない
昨日それが解決した 私にとっても台風一過だった
人生は時には時間が過ぎるのを
じっと我慢しながら待つしかない時がある
ジューン・ブライド
ヨーロッパでは「六月の花嫁」は
幸せになれるという言い伝えがある
Juneという月名がローマ神話では
結婚をつかさどる女神ジューノから来ていて
この女神にあやかって幸せになれるという
ドキドキしなくなった心は もう恋ではなくて
それを愛だというなら 愛は穏やかでいいのか
つまらないものなのか自問自答する
爪を伸ばしてマニュキアを塗らなくなった
けれど約束された安心感が
女には居心地がいいのかもしれない
六月の花嫁 きっと幸せになれる
(6月23日)
同じ場所で仲良し
滑走路で新旧時代のジェット機が一同に並んで
瞬間的にファインダーに納まった
ニアミスする時 「よ〜ッ!」 ってお互いに
声を掛け合っているようだった
地元でのお付き合いは子供がらみのものが多くて
たいてい同年代の友人ばかりだった
ネットを始めてたくさんの友人が出来た
私より年配の方もいれば 私よりずっと若い人もいる
そして全国各地からネットという滑走路に集まって
楽しい語らいをする
毎晩どこかでニアミスしながら 私たちも
「よ〜ッ!」 って声を掛け合って友情を深めたい
(6月24日)
迷路
迷路に迷い込んで進む方向が分からなくなった
道しるべは何もない
幾重にも重なり合った迷路に 八方塞がりの立て札
訳もなく入り組んだところをさまよい歩き
今度は戻る道すら分からなくなった
振り出しに戻りたいけれど 成すすべもない
さぁ・・・・ そんな時あなたならどうしますか?
目を閉じる 耳を澄ます そして無心になる
焦ってはいけない きっと道しるべはあるはず
怖がってはいけない 自分の勘に懸けよう
今 信じられるのは自分自身だけ
(6月25日)
(6月26日)
一人旅
六月の雨の中 傘を片手にリュックを背負い
電車にゆらゆら旅に出よう
東に進めば幸せが待っているという
山のすそ野のロッジに幸せが住むという
その幸せに逢いたくて逢いたくて旅に出る
現実逃避でもなく 夢の続きでもなく
私の書くシナリオには いつもあなたがいる
大阪発 幸せ行き
乗車券はどこに売っているか 誰か私に教えて
(6月27日)
25時の灯り
女は今夜も灯りの下でキーボードを叩く
数ヶ月前にチャットルームで男に出会った
数時間後に二人は恋に落ちた
HNはオサムとアヤ
二人がネットを繋げる時間はは25時
男が出勤する朝まで回線は繋いだまま
何十億の文字をキーボードで叩くだろう
文字の数だけ愛が絡み合い 刹那の時を過ごす
女の心模様を知るのは緋色の灯りだけ
今夜も女の愛を煌々と照らす
遠い日の記憶
子供服専門店の前を通った
あまりの可愛らしさに立ち止まり店に入った
我が家はもう大人になってしまったから
こんな可愛い子供服を買う必要はない
子供が小さい頃
可愛らしい洋服を着せるのが好きだった
三つになっても五つになっても七つになっても
いつも今が一番可愛いと思って育ててきた
中学生になっても今が一番可愛いと思った
きっと私の背丈を追い越すまではそう思っていた
寝る前の本の読み聞かせ
今でも空覚えで言える数々の童話
子供を育てるつもりが 子供に育てられた
いつも真っ直ぐにキラキラ輝いている私がいた
(6月28日)
水という生きもの
水はどんな形をしているのだろう
丸? 三角? 四角?
水は絶えず形のあるものに沿っていく
器次第でどうにでも生きられる
けれど決して器に征服されたのではなく
運命の場所で自由に流れているのだ
あなたと出会った私はあなたという器の中で
笑ったり泣いたり 愛したり愛されたり
決して束縛でもなく 決して疎ましくもなく
あなたの中で生きられることが幸せ
(6月29日)
(6月30日)
花よ おまえは・・・
花よ おまえは何を想いそこに咲く?
花よ おまえは誰を想いそこに咲く?
あの人の通勤路の踏み切り脇で
どうしてそんなに動揺せずに咲いていられるのか?
あの人はもう何日も何日もおまえに気づかず
通り過ぎてゆく
それでもおまえは何も言わずに今日も咲く
それで本当にいいのか?
あの人に摘み取られたくて咲いたはずなのに
毎朝ほんの数秒の出会いにときめきながら
それでもおまえは何も言わずに今日も咲く
それはもう恋ではなくて 神様が認めた愛のかたち