(10月21日)
かくれんぼ
私の想いがあまりにも強すぎて
それがあなたの心の負担となり
あなたはいつも私から隠れてしまう
でもね・・・ 童謡にもあったでしょう?
「どんなに上手に隠れても
小さなシッポが見えてるよ」 って
だからあなたがどこに隠れても
私はすぐに見つけられるよ
お〜い 雲よ!
高い高いビルに上ってさらにそこから
天に向かってジャンプしたなら
秋の雲に手が届きそうだった
西から東にゆっくり雲が流れ
少しずつ形が変わっていった
そして二度と同じ形に定まらなかった
私たちの生きざまも決してリピートではない
今日と同じ明日はない
「お〜い 雲よ! そんなに急がないでおくれ
私 もう少しだけゆっくり歩いて行きたい
こんなに幸せを感じられる秋はないから・・・」
(10月22日)
停まらないで・・・
暗闇と明るさと
不安と期待と
すべてを受け入れて
あなたはそこに立っていた
決断と迷いと
愛と憎しみと
正反対のものが
あなたの中で交差していた
たった一度の人生ならば
あきらめたらそこがあなたの終着駅
停まらないで・・・
次の駅で彼女が待っている
(10月23日)
すっかり秋も深まって・・
お部屋にホームコタツを置きました
ガスストーブもスタンバイ
すっかり秋も深まって・・・
今宵は一本付けましょう
お酒は温めの燗が好き
さあ!天ぷらの出来上がり
今日一日のお話を私に聞かせてくださいな
お料理の隠し味はやっぱり家族への愛
(10月24日)
出発
あなたから送られてきた1枚の航空券
それを握りしめ 最後まで迷っていた
未来に夢を託すのが恐かった
今を捨てるのが恐かった
片道切符の航空券
もうここへは戻れない
「まもなく搭乗手続きを・・・」
流れるアナウンスの中
誰かに背中をポンと押されたかった
携帯電話の着信音
「到着ロビーで待っている」というメール
私は後ろを振り返らずに駆けて行った
ANA24便 定刻通りの出発
(10月25日)
休日のあなた
日曜日のあなたは思いっきりラフな空間にいる
一週間の仕事の開放感から 陽だまりの中に
身をゆだねて転寝を始めた
その優しい寝顔を見ながらささやいた
「今週も本当にお疲れさま」
でもね こんなに秋が流れているよ
せめて午後からは二人でお出かけしたいな
あなたにぴったりの秋色のセーターを買った
私はワインレッドのセーターよ
装いはすっかり整った
ねぇ・・・ 久しぶりに午後のデートを楽しもうよ
(10月26日)
(10月27日)
ビックマン
阪急梅田駅・紀伊国屋書店横にある「ビックマン」
大型テレビが絶えずニュースやCMを流している
そしてここは待ち合わせの場所として知られている
昔の東京でいう「渋谷・ハチ公前」のようなところ
週末の夕方になると ここで待ち合わせをする
人の数は計り知れなくて 携帯電話の電波も
通じなくなるほどに人が溢れ出す
この場所で愛しい人 懐かしい人と待ち合わせる
会う瞬間まで胸が高鳴る想いだ
そのあとには楽しい出会いのドラマが始まる
合言葉のように 待ち合わせは
「梅田・ビックマン前」と若者たちは言う
ここは夢が叶う場所である
(10月28日)
ドリーム・キャッチャー
「 ドリーム・キャッチャー 」というインディアンの
お守りがある
輪に糸で蜘蛛の巣のような編み目を張り
小さな石がついていて その輪の下には
ビーズや羽根が飾られている
いい夢を網の目の糸に引っかけ
悪い夢を網の目の穴から通すのだという
「 二人でもっともっと 一生分の
ドリーム・キャッチャーを探しに行こうか 」 と
彼女は彼に行った
「 君はもう一番大切な人に巡り合えたのだから
ドリーム・キャッチャーはいらないんじゃない 」
彼はそう言って笑った
飛行機にたくして・・・
真っ白い便箋にあの人への想いを書き留めて
それを紙飛行機にして飛ばしてみた
私の想いが大き過ぎ なかなか飛べなかったよね
このまま窓辺に置いておくつもりでいたよ
でもね どうしても伝えたかった
私の溢れる想い 切ない想い
そしてラストチャンスと祈りを込めて
息を吹きかけ思いっきり大空に飛ばしてみたら
やっと私の手から離れたよ
届けておくれ あの人への私のピュアな心
(10月29日)
(10月31日)
ハロウィン
秋の収穫を祝って
今宵 あなたと私はハロウィン
あなたはドラキュラ 私は魔女
思いっきり二人で仮装して出かけましょう
かぼちゃのお顔をくりぬいて
それに愛のキャンドル灯しましょう
子供たちには七色のキャンディーを
配りましょう
今宵は楽しいハロウィン
でもね・・・
朝が来る前に魔女はドラキュラに食べられる
ちょっと嬉しいハロウィン