ランタナ・阿倍野区 (8月1日)
可愛らしい小花を手まりのように咲かせる。
花が咲いて時間が経つと、黄色から
オレンジ、赤へと色が変わる不思議な花。
このために七変化とも呼ばれている。
こんな可愛いくて可憐な花を一輪、
あなたのデスクに置いてみた。
これを私が置いたのだと分かってくれると
嬉しいな・・・。
ハイビスカス・東住吉区 (8月2日)
南の島へ旅立った娘に、今日はこの花を
贈ろう。
明るくて屈託がなくていつも笑っている。
まるであなたのような花だと思う。
しばらくは夏のバカンスを楽しんでおいで。
すっかり友達母娘になってしまった。
どちらが母か分からない時がある。
越されてしまったけれど嬉しい。
ガマ・長居植物園 (8月4日)
池や川の淵に生えるガマは薬草としても
よく利用されてきた。
「古事記」の中の「因幡の白兎」の物語の中で
白兎の傷を治すのに使われた話は
あまりにも有名。
大国主命がこのガマを使うようにと
白兎に助言した。
食いしん坊な私は、ガマを見るとキリタンポに
見えるのだが、それは双方にとって
かなり失礼な話なのかもしれない。
昼顔・東住吉区 (8月5日)
朝顔、昼顔、夕顔、夜顔と「カオ」のつく花は
たくさんあるが日本にもともとあったのは
昼顔だけ。 万葉の歌に詠まれているのは
この昼顔のことだという。
名前から咲く時間が分かるから面白い。
子供の頃、お昼寝を抜け出して
日中によく遊び回った夏休み。
線路沿いのフェンスにからんだつるに
薄紅色のこの花を見つけた。
蝉取りをしたことや小川で水遊びしたことを
思い出す度にいつもこの花が咲いている。
百日草・東住吉区 (8月6日)
夏の炎天下の下でどうしてこんなに長く
咲いていられるのだろうと思うほど
色あせずに咲き続ける百日草。
「どうか 私に目をとめて」と言わんばかりに
健気なほどに愛らしく、可憐に咲いている。
あなたからはたくさんの元気をもらったのに・・・
花言葉は 「遠くの君を想う」 「幸福」
アベリア・阿倍野区 (8月7日)
公園や垣根、また街路樹としてよく見かける。
小さな花が重なり合って咲いている。
こんな場所で咲いているからには、
きっと雨水だけを吸って生きているのだろう。
小さな花に似合わない精神力の強さに、
私も「暑い暑い」と繰り返すのはやめよう。
花や草木からは教わることが多くて
自分の未熟さを恥じてしまう。
コエビソウ・有田 (8月8日)
一目見ただけで印象に残る花。
花が曲がっているのも珍しくてユニークだ。
そして名前を聞いて納得する。
赤褐色の花がエビの体に見立てられて、
「 コエビソウ 」と 名前がついた。
可憐とか清楚とかいう言葉にはほど遠いが
気持ちを和ませてくれる雰囲気がある。
風に吹かれると、まるで威勢のいいエビが
飛び跳ねているように見える。
露草・有田 (8月10日)
露草の咲き始めるのは早朝で、午後には
すっかりしぼんでしまう。
万葉の時代には 「月草」 と呼ばれていたこの花。
朝露にぬれて咲く姿が美しいと 「露草」 と
改められた。
この花を見ると、お髭を生やした叔父様に見えたり、
カマキリの顔に見えたりと、私もすっかり老眼鏡の
世界かな? と苦笑する。
昔から夏の間ずっと私の傍にいてくれたね。
おまえのことこの上なく愛しく思うよ。
ミョウガ・有田 (8月12日)
「やあ! おはよう!」
こんなところにいたんだね。 すっかり大きくなって
今が旬だね。
おまえを食べると物忘れがひどくなるという落語も
あったよね。 全く失礼な話だね。
おまえを入れると何でも美味しく変身するよ。
やっこに素麺、汁物と・・・薬味としての力は凄いよ。
老舗の料亭の会席でもおまえは優秀な味付けマン。
私もしばらくの間、旬の味を楽しませてもらうからね。