カーネーション・自宅 (5月11日)
母の日が近付くと、花屋の店先は
カーネーションの花でいっぱいになる。
その昔、アメリカの女性が亡くなった母を
偲んで、教会で白いカーネーションを
配ったのが始まりだという。
日本へは戦後に伝わり、母の日に敬意と
感謝の気持ちを込めて、赤いカーネーションを
贈り、母を亡くした人は白いカーネーションを
供える習慣になったという。
何も語らずとも、気持ちが伝わる愛の花だ。
みかんの花・有田 (5月11日)
2週間前に有田に帰った時、どのみかん畑の
花もみんなつぼみだった。
今度来るまでに花が咲いて、散ってしまわないかと
心配だった。
「待っていてくれたんだね」
今が盛りとばかりに咲いていた。
母に会いたいのと、みかんの花が見たくて帰省した。
この花を見ると胸がいっぱいになる。
むせるような花の香りに包まれて、
故郷は穏やかに時を刻んでいた。
ヒラドツツジ・住之江区 (5月12日)
「ずいぶん長い間楽しませてくれたね」と 声掛けた。
道路の脇で1ヶ月にもわたって咲き続けたツツジは、鮮やかな色で私達の目を楽しませてくれた。
他のツツジに比べて、花が大きく、連なって咲いている様子はまるで絵の中にいるようだった。
この色のツツジを見ると、なぜか故郷の庭や母校の校庭に植えられていたのを思い出す。
あまりの美しさに、シャッターを切る手が震える。
ミツバツツジ・芦有ドライブウェイ (5月13日)
今年のツツジの見納めは、可愛いミツバツツジ。
このツツジは野生のもので、低い山地や丘に生える。
どことなくシャクナゲに似ていて、儚げで可憐な姿に野生への愛しさがこみ上げる。
春に山が淡紅色に染まるのは、このミツバツツジたちが山肌に化粧をしているからだ。
新緑のハイウェーを走る車の窓から、目に優しく映える。
小手毬・阿倍野区 (5月14日)
しなやかな弓のように曲がる枝に、たくさんの手毬のような花をつけるこの花は、
小さな花の集合だ。
遠くから見ると、まるで雪が降ったようで、この季節に清々しい感じがする。
マクロで撮った小手毬は、小さな花がため息が出るほど可愛くて、
この写真は何度見ても飽きることがない。
大手毬・東住吉区 (5月15日)
小手毬に対して付けられた名前だろうが どちらが先に名前が付いたか分からない。
小手毬がピンポン玉なら、大手毬はテニスボールといったところだ。
青い空にまるでボールが跳ねるように咲いている。
私も一緒に 大空高く跳ねてみたい。