BGM Luna
今月の「マドンナの夢ギャラリー」のBGMは
オズワルド氏作曲のMIDI「Luna」
素敵なMIDIと共にお届けするこのギャラリーは
私からあなたへの愛のメッセージです
Madonna
Photo by Takeshi
オーストリア サンクト・ウォルフガング (6月11日)
指定席
オサムとアヤの大好きなベンチ
右がオサムで左がアヤのベンチ
けれどそのほとんどがひとつのベンチで過ごす
経済学を語り 哲学を語り 宗教学を語る
二人の青春は限りなく透明に近い無垢
恋人と呼ぶにはあまりにも幼くて
粋な言葉は言えなく けれどときめいて
二人でいると心地よい陽だまり
ここはオサムとアヤの指定席
森の湖畔にある二人だけのシークレットエリア
Photo by Takeshi
ザルツブルグ・ゲトライデガッセ (6月12日)
隠れ家
目抜き通りを教会へと向かう道すがら
オサムとアヤが立ち寄る小さなカフェ
パイプをくわえたマスターが珈琲を差し出す
キリマンジェロのオサムにブルーマウンテンのアヤ
時には示し合わせたようにモカが飲みたくなる
このカフェは二人の隠れ家
マスターは父親のように言葉少なく
けれど片隅にいる二人に温かい眼差しを向ける
青春を語る二人のそばにはいつも珈琲
そしてこの隠れ家で過ごしたことは
永遠に風化されることはない
Photo by Takeshi (6月13日)
ザルツブルグ・ぺター教会
ミサ
朝 目抜き通りのカフェで
モーニング珈琲を飲み終えるとそのまま教会へ
礼拝堂でオサムとアヤは
祈りを捧げ 聖書を読み 賛美歌を歌う
牧師さまからお話を聞くのが好きだった
日曜日の朝はいつも厳かな中にいた
祈りとは我がためにあるのではない
祈りとは万人のためにあることがわかった
二人は少しずつ少しずつ大人になってゆく
二人は少しずつ少しずつ固い絆で結ばれてゆく
ねむの木の子守歌
夜になると葉が重なりて眠るようになるので
合歓という名前が付けられた
花はまるでかんざしをかざしたように美しい
その昔 皇后・美智子さまが
「ねむの木の子守歌」という詩をお作りになり
秋篠宮殿下誕生を記念してメロディーがつけられた
ねんねの ねむの木 眠りの木
そっとゆすった その枝に
遠い昔の 夜の調べ
ねんねの ねむの木 子守歌
心優しくなれる子守歌と合歓の花である
Photo by Yasunori 合歓 (6月14日)
「June.2」のこのページのギャラリーは
友人Takeshiさんと実兄の温かいご厚意により
大切な写真をお借りして掲載しました
素敵なページを創作出来たことを心から感謝しています
Madonna
Photo by Takeshi
オーストリア・モントゼー (6月15日)
フォトフレーム
一枚のフォトを私のために撮ってくれるなら
牧歌的な癒しのフォトがいい
きれいな花や鳥や虫たちも
感動のドキュメントさえ今の私にはいらない
ねえ・・・・
あなたのカメラでそんなフォトを撮って
被写体を追いかけて・・・・
私のために癒しのフォトを撮って
あなたの写真の命が消えないように
フォトフレームに入れてマイルームに飾ります
Photo by Takeshi
オーストリア・ザルツブルグ (6月16日)
女心とは
時計が24時の鐘を鳴らす
鳴り終わればすべての魔法がとける
馬車がカボチャに 白馬がねずみに
そしてシンデレラは灰かぶりの少女に戻る
急ぐがゆえガラスの靴を落として来たのではなく
初めからこの場所にガラスの靴を置いて帰ろうと
それはシンデレラの大きな賭けだった
なぜシンデレラはガラスの靴を選んだのか?
その女心をあなたはわかりますか?
きっとあなたも恋をすれば
あの時のシンデレラの気持ちがわかります
Photo by Takeshi
オーストリア・モントゼー (6月17日)
東へ東へ
教会のミサが終わると
オサムとアヤは東へ東へと歩き始めた
モントゼーとは「月の湖」という意味
三日月のかたちをした湖の向こうにあるのは
マリアとトラップ大佐が結婚式を挙げた修道院
アヤはそこでパイプオルガンを演奏する
アヤの指が白い鍵盤に触れると賛美歌が流れた
東へ東へ・・・・
二人はいつも肩を並べて進んで行った
そしてどんな困難にも立ち向かっていった
Photo by Yasunori 花菖蒲 (6月18日)
紫の花
紫の上が源氏に初めて会ったのは
源氏18歳 紫の上10歳
源氏にこよなく愛されながらも
哀しい運命をたどる紫の上
寄り添いて 花満つ時を 迎えたり
心変わりは 罪なことゆえ
紫の花が咲く
しっとりと上品に気高く咲く
紫の花・・・ 無常の雨がよく似合う花
Photo by Yasunori 麦 (6月19日)
麦秋
風に吹かれて さわさわさわ
ブロンズ色の波がうねりを打つ
その動きは
すべて制御された哀しい兵隊
私は言葉なくして立ち尽くす
ああ・・・
行けども行けども終着駅はなし
このまま土に還りて自由人(びと)
風に吹かれて さわさわさわ
哀しみの詩が聴こえる
無常の花
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ
平家物語のこの冒頭部分はあまりにも有名で
沙羅双樹はこの世の儚さを表す花に例えられた
今年もまた同じ季節が訪れ
沙羅の寺では純白の花びらをほどき始めた
そして深緑の中に静かに花あかりを灯す
一朝に咲き 夕には散りゆく無常の一日花
花首がポトリと落ち 地面を荘厳する
Photo by Yasunori 沙羅双樹 (6月20日)