July . 2
BGM・鳥に乗って
  Herr Geige
(7月11日)
        紅い実の元気


OL時代に初めてもらった夏の賞与で
自分へのご褒美に指輪を買った

自分に元気が出るようにと真っ赤なルビーの指輪
それを左手の中指にはめると本当に元気が出た

毎朝 我が家のベランダで
紅い実をみのらせてくれる小さなトマト
もぎ取って口に入れると まるで私のカンフル剤
それは野菜のドクターが処方してくれた魔法の薬

夏・・・・
何年経っても紅い実は私に元気を与えてくれる
あべのルシアス  (7月12日)
         雨降りますか?


天の神様に訊いてみる 「今日は雨降りますか?」
私の問いかけに神様は答えてくださる
「今日は思いっきり降らせるから 傘を持ってお行き」

天の神様が決めることだから
きっとこの雨にも意味があること

私たちは自然の前ではミクロの存在
自然に背いても抵抗してもいけない

自然を愛せば自然もまた私たちを愛してくれる

「今日は雨降りますか?でももうすぐ梅雨明けですね」
KIHACHI  (7月13日)
       秘密のパスワード


外は雨 ・・・
何度も寝返りを打ち 何度も寂しさを打ち消す
雨だれの音が切なくて今夜は眠れないの

私のプライベートルームの
シークレットパスワードは「○○○○○」
秘密のパスワードを知っているのはあなただけ
あなただけがこの部屋に来ることを許された

トロピカルカクテルをアレンジしたわ
あなたをずっと待っている
今夜は一緒に飲もう
そして私に優しい言葉をささやいて
関西国際空港  (7月14日)
         ラブレター


真白い便箋にあなたへの恋心を綴りました
書き損じても書き損じても諦められなかった
想いは溢れて止まることはなかった

たった四文字の言葉を幾千回も書いた
難しい形容詞はいらない
私の想いは複雑ではない

「好きです」

その四文字を便箋いっぱいに書いて
あなたの街まで届けてと紙飛行機を飛ばした
ハービス エント  (7月15日)
          無題


街に灯りが点るとなぜか気持ちが急く
母さんがテーブルにご馳走並べて待っている

「遅くなるから先に食べていて」

そう言うのに待っていてくれる気持ちの負担
けれどやっぱり嬉しい優しさ

つり革持って電車に揺られながら
車窓に映るのは母さんの面影だったりする

待ってくれる人がいるから気持ちが急く
私もともし火になって愛する人を待とう
リーガロイヤルホテル  (7月16日)
     幸せワールド


ここが私たちのワールドよ
これから仲良く暮らしましょう
家族が一人増え・・・ また一人増え・・・
私たちはここで幸せに暮らすの

春にはピンクの花が咲き
夏には黄色の花が咲き
秋には紅葉が燃えたぎる
そして冬には真っ白い雪が降る

ここは私たちだけのワールド
幸せのワールドだよ
        祇園祭


コンチキチン♪ コンチキチン♪
京の街にお囃子が聴こえてくる

一年中で最も暑い時に最も熱くなる祭り
今日はそのクライマックスの山鉾巡行だ
32の山鉾が京の街を練り歩く


さあ・・・ 夏の始まりだ
何かを期待して夏は始まる
自分が変われるだろうか・・・
そんな期待だ

夏の暑さが心と体に沁みてくる
やはり夏は素敵な太陽の季節


京都・川原町  (7月17日)
りんくう・サザンビーチ  (7月18日)
      海の詩


波にあわせてゆらゆらゆら
風にあわせてそよそよそよ

海が好きで空が好きで太陽が好き
夢が好きで自由が好きで冒険が好き
それらをひっくるめて天びんにかける
それでも重い君の比重

海に出たっていつも気がかりで
すぐにビーチに舞い戻る
君がいるからすぐにビーチに舞い戻る

長居植物園  (7月19日)
      あなたに逢いたくて


中国の仏教では西方浄土の極楽の世界には
神聖な蓮池があると伝えられ
インドでは仏を信じる者は
死んでから蓮の花に座ると伝えられている

仏教と蓮の花の関わりは深く
夜明けとともに咲き始め昼には花弁を閉じ始める
その神秘的な魅力は計り知れない

私もあなたに逢いたくて早起きした
蓮池であなたを見つけた時
「仏さまにお逢いできた」と思った
そして思わず合掌して写真を撮らせて頂いた
ハービス エント・XEX WEST  (7月20日)
       炎


めらめらと燃える炎は私の心
消すに消せない私の心

いつになったら
あの人への想いは消えるのだろう

ひりひりと身体が痛いと疼きだす
きりきりと心の冷静焼き尽くす

「愚か者よ」と天の声

どうにもならなくて・・・・
救う術も知らなくて・・・・
ただ呆然と立ち尽くすだけ