(6月11日)
過去への手紙
お元気ですか?
そして今でもあの時の紫陽花を覚えていますか?
紫陽花の花が咲いたら手紙を出したい人がいる
「あの時の犯人は私です」と
時効になったことを白状したい
あなたの家の玄関のあなたの自転車のカゴの中
紫陽花の花をカゴいっぱいに入れました
きっとあなたは誰かの悪戯と思ったはず
けれどそれは悪戯ではなく幼い私の恋心
今年も紫陽花の花が咲きました
過去に戻ってあなたに手紙が書きたいです
「あなたがとても好きでした」 と
大阪ビジネスパーク (6月12日)
無題
灯りの数だけドラマがある
灯りの数だけ人生がある
あなたも私も小さくて
片寄せ合って 支え合って生きている
一人じゃ生きられなくて
二人でも寂しくて 三人でも不安で
四人でもまだ心細くて
たくさんの人と心繋げて生きている
灯りを消さないで
心の灯りを消さないで
人はいつも誰かに送っている
ヘルプを求めるSOSを
難波高島屋 (6月13日)
願い
ショーウインドーの中で今夜も待っている
街が静寂に包まれる25時
あなたがきっと来てくれると
新月の夜は街が早く眠り
まるで魔法がかかったように金縛り
お願い早く私を連れ出して
自由に生きて 自由に羽ばたきたいの
自由に愛して 自由に愛されたいの
私をこの箱から連れ出して
関西国際空港 (6月14日)
出発
待っていてくれる人がいる
だから私はフライトする
現実の私を捨てて
一人の女としてあなたの許へ
指折り数えた今日の日は
神様がご褒美としてくれた一日
ドキドキが止まらない
もうすぐあなたに逢える
(6月15日)
元気を一粒
元気の飴をこんなにいっぱい提げて来た
あなたのポッケに忍ばせて
駅のプラットホームで一粒
道を歩きながら一粒
ランチの後で一粒
公園のベンチで一粒
こんなにいっぱいあるから大丈夫
あなたはすぐに元気になれる
元気の飴があなたにパワーを与えてくれる
愛・地球博 こいの池 (6月16日)
夢
夢をみたよ
落ち込んだ私を元気づけるために
あなたが大勢のオーケストラを連れて来た
まるでピエロのようにパフォーマンスして
池の向こうで私の好きな曲を奏でてくれた
私はとっても癒されてやっと笑顔になったよ
可愛いモンキーはきっとあなたの分身ね
つかみどころがなくて爪を噛む仕草がそっくりよ
嬉しくてつかまえようとしたら夢が覚めた
やっぱりあなただったと確信した
ノウゼンカズラ (6月17日)
紅い花
紅い花が咲いたわ
初夏の花よ
移り行く季節を携帯電話から写メールする
受け取ったあなたの反応がわかる
返事がなくても全部わかる
きっと神様が心と心を繋げてくれたんだね
紅い花 風にゆらゆら揺れている
私の心 恋にゆらゆら揺れている
初夏を待ち切れず咲く紅い花
京都・嵯峨野 (6月18日)
無題
真っ直ぐに空に向かって伸びる竹
どんな時も真っ直ぐ伸びることを役目として
何年も何年も生きてきた
竹の節は躊躇いの数
竹の節は立ち止まって自問自答した時間
けれどまた自分を制して真っ直ぐ伸びる
私も天に向かって真っ直ぐ伸びよう
これからも信じた道を進んで行こう
竹のような真っ直ぐな心で人生を全うしよう
(6月19日)
Father's Day
子供の頃に素直に言えた「ありがとう」の言葉が
大人になるとなかなか出てこない
プレゼントはそっとリビングのテーブルに
メッセージカードに気持ちを託して・・・
我が家の子供たちの「父の日」の光景
補助輪を外して自転車が乗れるようになった
浮き輪なしで泳げるようになった
鳥や魚や虫たちと平気で遊べるようになった
私が父から教わったことは冒険という男の世界
父の日が来るといつも心の中で「ありがとう」と言う
思いっきり言うからきっと天国に届いている
フェスティバルゲート (6月20日)
回転木馬
クルクル回る回転木馬
夢を追いかけ あなたを追いかけ
私はいつまで回る?
きっと明日も明後日も回り続ける
夢とあなたがいる限り回り続ける
そんな自分が愛しくて切なくて
止まるのが怖くて勇気がなくて
クルクル回る私の回転木馬
休息知らずの私のハート
少し疲れて Help me!
誰か私のハートを温めて