大阪 天王寺・Hoop (12月1日)
聖夜への行進
12月の幕が開いた
今日からカウントしながら女が進む
待つだけの女だったのが自らカジを取る
聖夜にツリーの下で
サンタクロースに扮した男が待つ
ルビーのリングを持って女を待つ
あと24日 あと23日 あと22日
夜が来る度に聖夜が近づく
女は喜びの中を行進してゆく
ここは愛のバージンロード
ツリーの下でサンタクロースが待つ
JR京都駅 (12月2日)
お星さま
子供が小さい頃12月の来るが待ち遠しかった
子供たちと飾るツリーは楽しくて
小さなもみの木に
サンタクロースやベルやトナカイを
自由自在に飾りつけていった。
今年のツリーはどんなのが出来るかな?
それは親子の創作の場でもあった
子供たちは最後に飾るてっぺんのお星さまを
自分が飾りたいと主張しあった
それでいつもじゃんけんをしてその役を決めた
「この星をめじるしにサンタクロースが来る」
子供たちの素敵な発想に
私は夢を持つことを教えられた
横浜ロイヤルパークホテル (12月3日)
嘘
街の灯りがキラキラと あなたと歩く港町
マフラーしてニット帽して
けれど「手袋は忘れて来た」と嘘をつく
冷たくなった私の手にあなたは息を吹きかけ
何度も何度も息を吹きかけ温めてくれた
私の手からハートへとあなたの愛が流れてゆく
どんに寒くても恋人たちには手袋はいらなくて
寒い夜さえ愛の陽だまり
「さあ お部屋へ戻ろう」
12月の夜が静かに過ぎてゆく
スイスホテル南海大阪 (12月4日)
プレゼント
朝起きたらプレゼントが届いていた記憶
あの時の嬉しい気持ちが今も忘れられない
クリスマスの朝 両親がサンタクロースになって
私のほしいプレゼントを枕元へ置いてくれた
サンタクロースの真実を知った時
長い間夢をみさせてくれた両親に感謝した
私は子供が生まれると物心ついた頃から
サンタクロースの存在を教えた
子供たちはサンタクロースを待ち続けた
世代は変わっても子供たちにとって
サンタクロースは特別な存在である
大丸梅田店 (12月5日)
ステージ
ヒロインは私 相手役はA
二人の役柄は他人
どんなに心通わせても私とAは他人
イブの夜 髪を切った私がAに逢いに行く
そして私の台詞
「24時まで踊って」
日付が変わると The end
ガラスの靴は落としては行かない
だから第2幕は開くことはない
羽田空港第2ターミナル (12月6日)
ツリーの前で
到着ロビーを通り過ぎエレベータを駆け上る
女は大切な届けものを持ってツリーの前へ
羽田空港第2ターミナル9:30
黒いコートを着た男がツリーの前にいた
大切な届けものを渡すと男は微笑んだ
ターミナルでの出逢いはいつもドラマの始まり
男はしっかりと受け止めてくれる
大切な届けものとは女のハート
赤いリボンをかけた真っ赤な女のハート
天王寺・近鉄百貨店前 (12月7日)
歩く
次の新しい言葉が言い出せなくて
歩く 歩く 歩く・・・・
いつまでもどこまでも
誘いの言葉は女からは言い出せなくて
歩く 歩く 歩く・・・・
いつまでもどこまでも
シュミレーションは何度も繰り返されて
けれどあなたは何も言わなくて
いつも他愛もないおしゃべりをして
いつもジョークで私を笑わせて
臆病者はどっち?
今夜も灯りの街を二人で
歩く 歩く 歩く・・・
梅田・ハービ スエント前 (12月8日)
師走の街
イルミネーションがキラキラ輝いて
25時になっても眠らない街
木枯らしが吹き 粉雪が舞い
それでも人が消えていかない街
きっと一人の部屋がやりきれなくて
雑踏の中で誰かの優しさに触れていたくて
彷徨い歩く師走の街
12月はハートを温めてほしい月
華やかさのその横で
切ないほどの寂しさと人恋しさがある
横浜 ランドマークタワー (12月9日)
AKOGARE
憧れのツリーがある
それは大きな大きなクリスマスツリー
みんなが見上げて夢を見て幸せになれる
きっとこのツリーの下には
サンタクロースがプレゼントを届けてくれると
そんな願いが本当に叶うようなツリー
ツリーの下に行くと自分の小ささを感じて
ちっぽけに悩んでることが
何でもないことのように思えてくる
圧倒されるのものが好き
大きな大きな とてつもなく大きなものが好き
憧れの存在はいつも小さな私に言ってくれる
「ドンマイ! ドンマイ!」
大阪・道頓堀 (12月10日)
雪が降る
あなたの街に雪が降る
あなたの肩に雪が降る
愛しさつのる雪の夜
FMかければクリスマスソング
この先無理など言わないわ
だから今夜は私の我がままきいて
雪の降る夜は寂しいの
お願いベルを鳴らして
25時の携帯電話