October . 2
BGM  「恋心」
  Oswald
そごう百貨店 林屋茶屋  (10月11日)
        無題


クルクルクル・・・ クルクルクル・・・
見上げれば大輪の白い花

光のささやきにクルクルクル・・・
風のため息にクルクルクル・・・
泣いても笑ってもクルクルクル・・・

それは私への伝言なのか
白い花からのSOSなのか

私もおまえに届けたいよ
今夜はこんなに寂しくて切なくて
揺れる心をおまえに聞いてもらいたいよ
京都・七條甘春堂 干菓子  (10月12日)
      秋を彩りて


窓から見る景色は彩りが少なくて
私が行くとあなたはいつも尋ねる

「もう秋?」

秋を探しに行こうと
あなたにショールを羽織らせて車椅子を押す
見上げれば金木犀 庭先には秋桜

もっともっととせがむあなたに
私は背中ごしに秋を並べる
イチョウ もみじ 菊の花 ぎんなん 松茸

あなたはそのあとを続ける
柿 みかん 梨 栗 秋刀魚 
あなたの秋は食べものばかりと笑い合う
伊丹空港  (10月13日)
         祈り


「さよなら」の代わりに「ごきげんよう」と
涙こらえて手を振って
機上の人となり日常に戻ってゆくあなた

ターミナルでのドラマの終わりはいつも哀しくて
あなたは私の手をギュッと握る
それがあなたが表現する「さよなら」

哀しいけれどこれが運命だと受け止めて
その想いはやがて「祈り」へと変わりゆく

伊丹発 20時20分 ANA40便 東京行き
定刻通りの出発
リーガロイヤルホテル  (10月14日)
      ドライブしましょ


「お天気いいから 私を森へ連れてって」

山積みされた課題や心配ごとや煩悩
小さな体で受け止めるには
踏ん張って気合を入れて・・・

時々弱音を吐く私にあなたは多くは語らず
四字熟語を贈ってくれる
それが的を得ているから元気になれる

「二人で森へドライブしましょ」

朝からピクニック弁当を作ったわ
大阪市阿倍野区  (10月15日)
           想い出


広子ちゃん 絵梨ちゃん 博哉ちゃん覚えていますか?
四人で金木犀の木の下でままごと遊びをしたこと

博哉ちゃんがパパで
私たちはじゃんけんでママを取り合ったね
だってままごと遊びのママはご飯が作れる主役だもの
そしてパパに「お帰りは何時ごろ?」って聞けたもの

いつもじゃんけんで負ける私は子役
ママになった広子ちゃんや絵梨ちゃんが作ってくれる
金木犀の花びらのご飯はとてもいい匂いがして
みんなで「美味しい 美味しい」と言いながら食べたね

そんな金木犀の想い出話
広子ちゃん 絵梨ちゃん 博哉ちゃん覚えていますか?
私は今でも金木犀が咲くとあなたたちの顔が浮かぶよ

リーガロイヤルホテル HOSHIZORA  (10月16日)
         虹色の星


広い宇宙の中に虹色に輝く星があるという
七人の妖精が集まって力を合わせた時
その星は虹色に輝き幸運をもたらすという

ベガがアルタイルに会えるのは年に一度
虹色の星はきっと天の川に架かる橋
ベガは毎晩アルタイルと逢瀬を楽しめる

本当にあるのか創りごとなのか
信じるならそれでいいし
信じないならそれでもいい

何億光年の光の中には
きっと虹色に輝く星は存在すると
私は夢を捨てずに生きていたい

長居植物園  (10月17日)
       秋の中で


爽やかな秋風にそよぐコスモスの群れは
優しさとやすらぎを与えてくれる

公園 古刹 休耕田 道端
コスモスは山にも里にもよく似合う

緋色のレッド・ベルサイユ
真っ白なセンセーション
花びらが筒状のシーシェル
半八重咲きのサイケ
珍しい黄色のイエローガーデン

あなたは秋の中で
今年はどんなコスモスに巡り会う?
長居植物園  (10月18日)
    あなたのために


紅のマントを着たバラが咲き始める
今宵一夜の蕾なり
誰のために咲くバラなり

愛しい人に息を吹きかけられて
無彩色の心に紅が宿る
明日の朝には身も心も紅なり

私は誰かのために咲くバラなり
あなたのために咲くバラなり
十六夜の月と火星 18日23:30撮影  (10月19日)
          月と火星


2003年8月に6万年ぶりと言われる
記録的な超大接近となった火星
さまざまなメディアで取り上げられ話題となった

あれから2年2ヶ月が過ぎ2005年10月30日に
再び火星が地球に最接近する

30日の月はほとんどが欠けてしまう三日月
少し距離があるが昨夜「十六夜の月と火星」を撮った
恥じらいながらのランデブーのようだ

次回火星が地球に接近するのは2018年
夜空を見上げれば赤い火星が見えますよ

長居植物園  (10月20日)
       無邪気な心


私にもこんな子供時代があったな
森でドングリやクヌギの実を拾ったり
川でメダカやアメンボと遊んだり
何でもないことに夢中になって
暗くなるまで外遊びして急いで帰ったな

もうドングリやクヌギを拾わなくなったし
メダカやアメンボのいる川に足を浸けなくなった
すっかり無邪気な心が消えてしまったよ

あの時どうしてあんなに笑っていられたのだろう
自然と遊ぶのが楽しくて楽しくて夢中だった

無邪気な心 もう一度戻って来いよ