July . 3
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          百日紅


夾竹桃やムクゲやノウゼンカズラとともに
夏の間 彩りを添えて楽しませてくれる百日紅
朝に咲いては夕には落ちる一日花であるが
次々とつぼみをつけ 途絶えることなく咲き続ける

「百日紅」 名前の通り100日近くも紅く咲く
きっとおまえは恋の花なんだね
灼熱の太陽の下で ただあの人の目に留まりたくて
こんなにも紅く美しく咲いていられるんだね

どうにも出来ないこの想い・・・
私も百日紅の花のように色あせずに
あの人のために紅く紅く咲いていたいと思う
BGM ・ 蒼い雨
Blue Moon Rain
(7月21日)
(7月22日)
         地図にない道


さて 真夏の夜にドリームカーに乗り込んで
私と一緒にルート66を走ろうか?
シカゴからロサンゼルスまでの4000キロ
地図の上にはもう存在しないルート66を
あなたは見つけられますか?

あなたの人生もまた地図には存在しない
東へ行けばいいのか西へ行けばいいのか
それとも南へ行けばいいのか北へ行けばいいのか
それはあなたが決めるしかない選択

人生には後悔などあるはずがない
あなたも私も自分の思う道を進めばいい
あなたのルート66は開かれる
そして必ず目的地まで行けるに違いない
          勇気


ルート66の旅は夢のエリアをひた走る
過去に行ったり未来へ行ったり
地図を持たない気ままな旅が続いている

途中でエンジンの調子がおかしくなり
立ち往生したのが不思議の街
建物の中に入れば二度と帰りたくなくなるという
あなたはドアを開けることが出来ますか?
それともこの場所でうずくまる?

人生には時々思わぬアクシデントに
襲われる時がある
そして勇気を試される時がある
ここでは好奇心と守りの気持ちが葛藤する

あなたは勇気を出して
ドアを開けることが出来ますか?
(7月23日)
         思い出


車を止めて 今度は古びた街を訪れた
木の椅子はとても座り心地がよくて
私を回想の世界へと連れてった

思い出に潰されてしまいそうで
前ばかり向いて歩いてきた
あなたとの思い出はいつも心の隅っこに追いやって
それでもそこで輝いていたから十分だった

再び過去に戻ると 昔は・・・ 昔は・・・と
夢の中をもう一度垣間見るメロディーは儚すぎる
けれどこの椅子に座ったお陰で 束の間でも
あなたと私の寄り添う過去を見ることが出来た

(7月24日)
         止まれ!


不思議の街の信号機は現実の世界と少し違う
一度赤信号に出合うと何日も変わらない
そう!止まったままということなのだ

私たちの人生もまたそんな時がある
それは摂理に基くストップだから
どうすることも出来ず従うしかない

これまで馬車馬のように走ってきたあなた
例え自分の気持ちと不本意であっても
止まれを余儀なく言い渡される時がある
あなたはそのことを受け止められますか?

人生は決して順風満帆な航海ばかりではない
(7月25日)
          天神祭


東京・神田祭 京都・祇園祭 大阪・天神祭
これが日本の三大祭りである
大阪でも24・25日に盛大に行われた

「陸渡御」は時代絵巻を描くきらびやかさと豪快さを
兼ね備えた約3000人の大行列
勇壮な催太鼓 迫力満点の鳳神輿や玉神輿
さらに獅子舞 地車囃子などが情緒たっぷりに練り歩く

夕刻からは「船渡御」へと引き続き 100隻もの船が
大川を華麗に巡航
なかでも「どんどこ船」がカネ太鼓を打ち鳴らし
縦横無尽に漕ぎ回るさまは祭りをイッキに盛り上げる

フィナーレには約3000発の花火が大阪の夜空に
響き渡った  浪速の夏たけなわである
(7月26日)
            発芽


軒下に置いていたサツマイモが芽を出した
軒下だから一滴の水分も与えられずに芽を出した
早速部屋の中に入れて水栽培を始めてみた
小さな芽はみるみるうちに大きくなり美しい葉をつけた
エアコンの効いた乾いた部屋に置くと
なぜか涼しげで私の心を爽やかにしてくれた

発芽とは嬉しいものだ
少し前から夢の世界で友情を温めていた人がいた
何となくフィーリングが合った
ある日神様が夢の世界を現実にした
私たちの友情は手ごたえを感じながら芽を出した
彼女の優しさと明るさは私の心を癒してくれる
(7月27日)
             空


一本の大きな木の下で あなたと寝転んで空を見た
風の流れで入道雲が少しずつ形を変えてゆく

あなたの好きなアンパン 私の好きなクリームパン
あなたの好きなうさぎ 私の好きな猫
あなたの好きな飛行機 私の好きなお人形

私たちのいる木陰だけは爽やかな風が吹いて
私はあなたの腕の中で眠りについた
夢の続きも一本の木と入道雲とあなたと私だけ

お願い離れないで このまま夢を見させて
西の空が真っ赤に染まる頃には
私 目を覚まして帰っていきますから
(7月28日)
(7月29日)
               夏祭り


お祭りに行くという娘に浴衣を着せた 
真っ赤な花火模様の浴衣は娘にはとてもよく似合った
昔 私が締めていたお気に入りの帯を蝶結びに結んでやった
髪をアップにして べっ甲のかんざしで留めると大人びた娘に変身した

私の夏祭りの思い出はいつも故郷にある
お気に入りの帯 べっ甲のかんざし あの日が繰り返されている
私の傍らにはいつもあの人がいた
お元気ですか? そして今でも私を覚えてくれていますか?
(7月30日)
           言の葉


さあこれから更新だという深夜に限って
一枚の写真の上で立ち往生する時がある
言葉が出て来ないのである

目を閉じて現実の世界から遠ざかろうとする
けれど現実の世界が私を引っ張る
洗いかけの食器 山積みされた洗濯物
片付いていないリビングルーム
それらがやけに私の心を逆撫でする時がある

素敵な言葉が浮かぶといつもメモを取り
それを繋げてひとつの物語を綴る

自分の心に動揺があると前に進むことが出来ない
言葉とは繊細で壊れやすいものなのかもしれない
これからも「言の葉」を大切に
一文字の重みを考えながらあなたに伝えたいと思う
(7月31日)
         運命の赤い糸


チャットで知り合ったオサムとアヤが
初めて逢ったのは一年前の今日だった
写真も交換していない容姿や年齢も告げずに来た
心は結ばれていても二人は何も知らずにいた
着ていく洋服も告げず勘だけに頼ろうと約束した
それで逢えなかったらそれまでの縁だと思った

7月31日 PM 6:00  場所は中央切符売り場

約束の30分も前からその場所に立っていたアヤ
PM 6:00  まだ出逢えない
この雑踏の中では勘など無理だったのか

PM 6:10  アヤの胸の高鳴りが頂点になった
一人の男がアヤに向かって歩いてきた
オサムだと確信して小走りに駆け寄った
やっと逢えた 夢にまで見たオサムに逢えた
この場所で運命の赤い糸はしっかりと結ばれた