May . 2
       紅い花の詩


ときめきに急かさせて
たったひとりで生まれてきた朝
誰よりも早くあなたに 「 おはよう 」 が言いたくて
朝露に魔法をかけてもらった

通勤途中にこの道を通るあなた
あなたの目に留まりたくて
こんなにも紅くこんなにも無垢な心で待っている

そよ風が奏でるオルゴール
私が詩う愛のハーモニー
あなたに聴かせたくて待っている
五月の風の中で ・・・
戻る
次へ
(5月11日)
       優しく包んで


今日はとっても気だるいわ
最近がんばり過ぎてまたお熱が出てきたよ
Help me!  私を助けて!
あなたの優しさで私の心を包んでください

猫がいて昼下がりのコーヒーはモカ
焼き立てのクッキーにBGMはイマジン
それだけでも元気が出るではないか

早くいつもの自分をとり戻して
未来に向かって歩き出したいよ
(5月12日)
        カゴの鳥


カゴの中だけしか知らなくて
だから大空へ飛ぶ夢をみても
本当に自分が飛べるのか自信がない

誰かと一緒なら飛べるかもしれないけれど
今はそんな必要もなくて
居心地のいいカゴの中で家族と暮らす私

冒険する心はいつも潜んでいるけれど
こんな平凡な暮らしが
本当は私には似合っているのかもしれない

けれど私の命があと3ヶ月だと言われたら
ここを抜け出して思いっきり飛んでみたい

最後の力を翼に託して
あなたが待つ東へ東へと飛んでゆきたい

(5月13日)
         お絵描き


雨上がりの空はお洗濯したみたいに真っ青で
そこにかかる雲も洗いたてのシーツのようで
見ていると何かしら絵を描きたくなる

絵心のない私が描ける絵などないけれど
同じパステルカラーを使って私の心模様を
描いてみたい

こんな素敵なキャンバスに描くのだから
醜い心は捨てなさい 怒りの心は捨てなさい
嫉妬の心は捨てなさい

そうそう・・ いい感じ
どんな時でも空に自分を描けるような
とっても綺麗な心でいたいね
(5月14日)
       薔薇の思い出


覚えてらっしゃいますか?
昨年撮った薔薇の10枚の写真を見せて
「どの薔薇が一番お好きですか?」とお尋ねしたら
あなたは優しいピンクの薔薇を指摘した

来年はもっと素敵なピンクの薔薇を撮って
あなたに褒めてもらおうと ・・・
そんなことを夢みながら薔薇の季節を待った

季節はめぐり一年が過ぎた
他の色には目もくれず ただひたすら
あなたが好きだと言ったピンクの薔薇だけを撮った

今年の薔薇差し上げます
薔薇一輪 ・・・ どうか私だと思って
あなたのお傍に置いてくださいな
(5月15日)
(5月16日)
    付き合ってくれるかい?


更新時間 5月16日 22時40分
今日は何を更新していいのか
どんな言葉を綴っていいのかまとまらなくて
こんな時間になってしまった

いまだにいつもの夢の世界が描けない
時計の秒針を打つ音だけが耳にこだまする

さっと有り合わせで肴を作った
五月にしては肌寒い雨の夜
少しぬるめの燗をした
友よ! 今夜は私と一杯やろう
付き合ってくれるかい?
寂しくて哀しい私の気持ち温めて
      母が待つローカル線


JR 紀州路快速で和歌山駅下車
そこからローカル線に乗って4つめの駅に
母の入院する病院がある

ローカル線に乗る頃には逸る気持ちが頂点に
一番前の座席に座り到着を待つ

ひとつ ふたつ みっつ よっつ目の駅

バックには母の好物のお惣菜色々
こんなことしか出来なくて・・・

母と私を結ぶローカル線
あなたの娘に生まれてよかったと
きっと私は生涯思い続ける

(5月17日)
(5月18日)
       私を導いて


真っ暗な闇の中
何も見えなくて 何も感じなくて 何も届かない
不安と焦燥の中で 朝が来るのを待つ
私にはもう何も感じることが出来ないのだろうか
愛を語ることが出来ないのだろうか
教えを信じて 静かに時を待とう

朝日が昇り始めた 新しい今日の訪れ
きっとまた前へ進めるに違いない
二羽の鳥が東へ東へと飛んでゆく

鳥よ 方向が定まらない私を導いて
(5月19日)
         祈り


自責の念に駆られて 山の辺の道を歩いた
たくさんの石仏は笑っているようにも見え
泣いているようにも見え
ただ両手を合わせて立っていた

祈ることは自分が無になること
さまざまな心の葛藤が消えてゆく
私は何を迷っていたのか
私は何を悩んでいたのか

笑いも涙も持ち合わせた慈悲深いお顔
祈ることから何かが生まれそうな気がする
        私を見つけて


たくさんのキラキラ星の中から私を見つけて
今夜は涙いっぱいの私の星
けれどあなたを想う一途な気持ちは変わらない

あなたにとってはその他大勢の星のうち
私にとってはたったひとつの憧れの星
今はあなたの星しか見えないの

いくつもの困難を乗り越えて
いくつもの奇跡を神様から与えられて
私の想いは消えずに来た

今夜は涙いっぱいの私の星
だからお願い 私を見つけて
そしてあなたのポッケに私を入れて連れてって
(5月20日)