(11月1日)
深まる秋
少し肌寒くなった晩秋
日本茶入れてこんな和菓子を食べたいな
ホームコタツで家族で団欒しながら
世間話や他愛もない話をしながら
秋の夜長を過ごしたいな
リビングにはいつも笑いがあって
四人がそっと肩寄せあって暮らしていて
こんな幸せこれからもずっと続くといいのにな
子供たちはいつかはこの家を出て行き
始まりも二人だったからいつかはまた二人に
深まる秋・・・ 今のひとときを大切にしよう
交代
1日 AM11:00にATM から新紙幣が出て来た
野口英世・樋口一葉が私の手元に入った
角度を変えると色や模様が変化して見える
20年ぶりに一新された紙幣
あれからもう20年経ったのかと思った
あの時も今日と同じように朝から銀行に並んだ
これから新しいお札に変わっていくのに
なぜか「今日」手に入れたい衝動に駆られた
新旧交代の時はいつの世も
新しい方が華々しく脚光を浴びる
(11月2日)
大阪は秋晴れ
今日は「文化の日」だ
週の真ん中にお休みがあるとずいぶん違う
神様からおまけを頂いたような気分になる
北の地域を除いては晴れマーク
「どこかへ出かけたい症候群」を治す絶好の日
関西では紅葉はまだ少し早い
今日は11月にしては暖かい陽気だ
気持ちいい秋晴れの中
空高くう〜んと背伸びすればあの雲に届きそう
今日という日を精いっぱい生きよう
(11月3日)
(11月4日)
私は大丈夫
私はあなたの糸には掛からないわ
あなたの魔の手には絶対に掛からない
だからそこで私を待ち伏せしていてもだめ
もう昨日までの私ではない
今朝 目覚めた時に魔法が解けた
長い間動けなかった金縛りが解けた
もう私はあなたの糸には掛からないわ
あなたの魔の手には絶対に掛からない
(11月5日)
うちの子記念日
今日11月5日は梅の「うちの子記念日」だ
5年前の今日梅が我が家に来た
受験生の息子の合格祈願に大阪天満宮に行った
その鳥居の下で梅がうずくまって鳴いていた
天神様にいた野良猫が仔猫を産んで
親猫が運ぶ時に梅を置き忘れたらしい
抱き上げるとブルブル震えていた
体重わずか380グラム
私のショルダーバックにすっぽり入った
天神様で拾ったから 名前は「梅」
「記念日写真を撮るからおすましして」
そう言ったら今日はこんな顔をしてくれた
(11月6日)
灯りを点して
私の心に灯りを点して
あなたとの思い出が消えてゆく
私の心をあなたの優しさで温めて
あなたとの未来が繋がらない
けれど今夜もあなたは私を残して帰る
こんなに寂しくてこんなに愛しくて
そんな私の想いをよそに帰ってゆく
いつだって私はあなたの気まぐれ女
男は空に憧れて帰ってゆく
(11月7日)
喝采
あなたはいつもステージに立つ人
私は客席からあなたを見つめる人
その他大勢の中のひとり
あなたにはいつも眩いくらいのライトがあたり
多くの人の喝采を浴び ステージで息づく
あなたの一挙手一投足が私の心に響いてくる
こんなにもあなたを感じることが出来るのに
あなたには私の存在すらわからない
けれど・・・
この時間を共有出来るだけで幸せではないか
同じ時代を生きたことが人生の証ではないか
喝采はいつまでも私の心に鳴り響く
ほととぎす
この花の名前は「ほととぎす」
紫色の斑点が野鳥のほととぎすの胸腹毛の
模様に似ていることから名前がつけられた
ほととぎすの鳴き声は「テッペンカケタカ」
「特許許可局」とか聞こえるそうだ
人の耳とは時には都合よく聞こえるものだ
人の話は半分に聞けと言うけれど
私はいつも十二分に聞いてしまう
都合のいいように勘違いしておめでたい人だ
けれど最近そのおめでたさが
私らしくて妙に気に入っている
(11月8日)
(11月9日)
並ぶ
人はいつも何かに並んで生きている
小学校の時から並ぶことを義務づけられた
中学校でも 高校でも 大学でも
そして社会へ出ても並んで生きている
銀行のATMの前で 電車を待つ時
支払いのレジの前で 遊園地で順番を
人は並びながら待っている
人間だから並ぶことが出来るのだ
まわりと協調していくことで理性が働く
人はどんな時でも辛抱強く並んで生きている
(11月10日)
秋の海・2004
海が見たいなぁ・・・
わがままを言う私にベイブリッジを走り
海まで連れて行ってくれたあなた
秋の海岸は誰もいなくて
けれど潮風は夏のまま少しも変わらなくて
砂浜であなたが拾ってくれた貝殻ひとつ
遠くに見える船はまるで笹舟のようで
BGMは波の音とあなたが吹く口笛
去年の今頃もこんなワンシーンがあったね
きっとあなたも覚えているはず