可愛い訪問者 (8月1日)
小川のせせらぎに足をつけてみた。
アンダンテの流れは私には丁度よい速さ。
目を閉じると、子供の頃 同じようにしていた
夏の日を思い出す。
突然 私の足元に1匹のアメンボウ。
水面を気持ちよさそうにスイスイ泳いだ。
「もっと近くに来てよ」という私の想いが
伝わるかのように、私とアメンボウの距離が
縮まった。
太陽の光が水面に反射して、可愛い訪問者を
キラキラ輝かせてくれた。
空港 (8月3日)
空港での見送りはいつも少し切ない。 けれどひと回り大きくなって帰って来ることに期待する。
夢を乗せて旅立つ為に、空港では多くの人たちのたゆまぬ努力がある。
私たちはそのことを忘れてはいけない。 万全の体制が整って初めてフライトが可能になる。
そんな多くの人々に支えられて、今日もまた大空に飛び立ってゆく。
展望デッキからの眺めは最高で、娘の乗った飛行機は青い空のかなたに消えて行った。
幸せな時間 (8月4日)
「黄昏がやってくる。そろそろ帰ろうか」
「いいえ、もう少しだけあなたといたい」
「そうだね、このまま帰るのはもったいない。
夜が来るまで もう少し待とう」
「ほら・・・ 観覧車に灯りがついたわ。
まるで花火のようね」
「海にその花火が反射している」
「キレイね、 しばらくここにいましょうね」
「船にも灯りがついたよ」
「クルージングでナイトビューしたい」
「そうだね、潮風にあたると
少しは熱い気持ちがおさまるかもしれないね」
「私たちまるで夢の中にいるようね」
夢の中へ (8月7日)
絵はがきのような写真をたくさん見せてもらった。
瞼を閉じると、今でもその写真の数々が
鮮明に思い出される。
きれいなものを見ると、汚れかけていた心が
清浄されるような気がする。
あの時 写真の中に私が溶け込んで、
そこに私の幻影を見た。
そしてちょっと素敵なフォトをアップしてみたくなった。
こんな絵はがきのような場所に、一日でいいから
迷い込んでみたい気がする。
なら燈花会 (8月9日)
世界遺産や歴史的建造物がライトアップされ、奈良公園には光の花が咲き誇る
今年で開催5周年を迎えた 「 なら燈花会 」。 午後7時、一斉にローソクが点灯された。
東大寺大仏殿、 東大寺鏡池、 浮雲園地、 浅茅ヶ原、 浮見堂、 興福寺参道、
奈良国立博物館前、 猿沢池と五十二段。
8つの会場には12000本以上の光のオブジェが広がり、幻想的な空間を作り出した。
夜空を染める光は夢先案内人。 今宵は古都に流れる悠久のひとときを楽しみたい。
水中花
あなたへの燃えるような想い
沈めよう 水中花のように
あなたへの溢れるような想い
沈めよう 水中花のように
あなたへの切ない想い
沈めよう 水中花のように
私は水の中で眠る水中花
もしもあなたの目に留まったなら
私をあなたのもとに連れてって
そこで私はもう一度
あなたの為に命を蘇らせる
マドンナ(8月11日)