早い子・遅い子 (6月2日)
人の社会にも色々な個性があって、得意とする分野がそれぞれに違う。
早く進む人がいいとか、遅い人がどうとかは分からない。
4羽のツバメの子供達の中に、1羽だけとてもおとなしい子がいた。
きっと末っ子なのだろうと思っていつも見ていた。 外を見ている時でも
巣からチョコンと顔を出し、母ツバメがエサを運んで来た時も、
他の兄弟に押されておねだり出来ないでいた。
3羽の子ツバメは数日前に飛び立った。 でもこの子だけまだ飛べずにいる。
今は母ツバメの愛を独占してエサをもらっている。
少しずつたくましくなってきた。
早い子がいいとか、遅い子がどうとかは分からない。
もうしばらく この子の巣立ちを見守りたい。
飛行機 (6月5日)
飛行機の写真を撮る機会に出合った。
今までは「静」の被写体ばかりを撮っていた私にとって、新鮮な感動だった。
着陸態勢に入った飛行機を撮るのはほんの一瞬の出来事。
飛行機がファインダーの真ん中に、まぎれもなく納まる瞬間は1秒を切る。
1機にシャッターチャンスはたった1回。
「once more」 も 「repeat」 もない。
構えて・・・ 構えて・・・
まばたきもせず、息を止めるようにして、飛んで来るのをじっと待つ。
胸の鼓動が高鳴る。 そして一瞬に夢かける。
シャッターを切る時、飛行機と私の心がひとつになる。
蛍 (6月7日)
都心のビルにホタルが舞う幻想的な空間ができた。
中央区心斎橋にあるソニータワービルで8日まで開かれている「大阪ほたる展」。
ホタルの町として有名な岡山県矢掛町から、ゲンジボタル1000匹が届けられた。
真っ暗な部屋に放たれたホタルは、梅雨前のひとときに夢を与えてくれた。
私の手のひらに留まった1匹のホタル。
つかまえてそっとあなたのポッケに入れようか?
「あなたの胸でいつも私が光ってますよ」 と言いたいから・・・。
阪堺電気軌道 (6月10日)
昔ながらのチンチン電車の呼び名で親しまれている阪堺電気軌道は、大阪に残る
唯一の路面電車。 1897年に馬車鉄道として天王寺西門(阿倍野区)〜
東天下茶屋(同)間で開通した。 戦後まもない最盛期には利用客が年間6000万人を
越えたが、様々な経済状態の影響から今は苦しい立場にいる。
都心部を時速30キロで走るため、広告効果が大きいと、1980年から車体広告を始めた。
電車まるごと 「走る広告塔」である。
また天王寺〜浜寺公園〜天王寺までの約2時間(うち休憩30分)を貸し切って、
走る電車の中でパーティーが出来る。 車内は派手な飾りつけ、テーブルやカラオケも
付いている。 食品は持ち込みで、クリスマスパーティー、忘年会、歓送迎会
その他もろもろの楽しいパーティーをしながら電車は走る。
そんな可愛いチンチン電車への地元のラブコールは今も熱い。
6月10日。 6をロ、10をテ(デ)ンと読んで、今日は 「路面電車の日」。