オシロイバナ・阿倍野区 (9月16日)
夏の終わりから秋になると、夕暮れ時に
ほのかな香りを放ちながら、庭の片隅で
オシロイバナが咲き始める。
この花との思い出はなんといっても黒い種子。
誰もが一度は遊んだことがあるだろう。
黒い種子を指で押しつぶすと、中から白い粉が
出てきた。
これを顔や手に塗って「 お姫様ごっこ 」 をした。
今のような高度な遊び道具はなかったが
自然はいつでも私の遊び相手をしてくれた。
そして未だにその記憶が私の脳裏から離れない。
ニラ・有田 (9月19日)
昔からニラは独特の香りと味わいが愛され
色んな調理方法で食卓を彩ってきた。
好みもあるがこの脇役は主役のように
ほんの少しでお料理の味を変身させる。
畑に植えられたニラの花にミツバチが飛んで来た。
葉はほろ苦い味なのに、花の蜜は甘いのかと
不思議に思った。
野菜の花たちはどうしてこんなに優しい顔を
しているのだろう。
私たちに元気を与えてくれる分
優しい姿で咲いていられるのだろうか。
カンナ・有田 (9月20日)
真夏の太陽の下で鮮やかに咲くカンナ。
夏の名残の花がまだ元気よく咲いていた。
有田に帰ると必ず花の写真を撮りに行く
お宅がある。
母の主治医の先生宅であるが、ここのお庭では
必ず新しいお花との出会いがある。
少し無造作なお庭ではあるが
先生のお父様とお母様が四季のお花を
大切に育てられている。
私にとっては嬉しい植物園だ。
気候のいい時は庭で猫たちが遊びまわり
形にとらわれず花たちが自由に咲いている。
なぜかホッとして、自然と足が向いてしまう
本当に不思議なお庭である。 (9月18日撮影)
メランポジウム・東住吉区 (9月22日)
小さな小さな黄色い花はまるで
太陽が落とした涙のような気がする。
その涙が優しい土に弾けてこの花が咲いた。
これは私が作った神話(?)
この花を見ていたらそんな物語が出来た。
花言葉は「 あなたは可愛い 」
私もこの花のように咲いて、そう言われたい。
彼岸花・有田 (9月23日)
秋分の頃になると決まって路傍や
田のあぜに咲き、真っ赤な燃えるような
美しさが人目を引く。
別名 「 曼珠沙華 」とも呼ばれ
梵語で「天上の花・赤い花」という意味。
有田ではすっかり少なくなってしまったけれど
目を閉じると子供の頃に見た彼岸花が
思い出される。
その赤いたいまつの行列は子供心にも
美しいと息をのんだ。
たますだれ・有田 (9月25日)
庭の片隅や敷石沿いに可憐に咲いている
たますだれ。
深緑の細い葉が集まったのをスダレに
花の白さを玉に見立ててこの名前が
ついたという。
学名は 「 デフィランサス 」
こんなにも清楚に可憐に咲いて、見ているうちに
私の心はこの花に染まっていくようだった。
花言葉は 「 純白の愛 」
私もこの花のように真っ白な気持ちで
愛を大切にしたい。
日々草・自宅 (9月29日)
長い夏の間我が家の庭にいたこの花に
朝夕どれ程の元気をもらったことか。
小さなプランターに植えられ、秋の深まりとともに
咲く花の数が少なくなってきた。
そろそろこのプランターにも秋植えの球根や
苗を植えたい時期なのだが、あまりにも健気に
明るく咲く日々草に惜別の思いである。
今朝も水やりをして、私はまた「おはよう」と
言ってしまった。
エキザカム・東住吉区 (9月30日)
花の直径は約1センチ。
紫のコンペイトウのようで、口に入れたら
甘くてハッカの味がするように思うのは
なぜだろう?
そのハッカが口全体に広がって私は夢をみる。
コンペイトウは優しい星の形だね。
おまえはやっぱり紫のキラキラ星だよ。
花言葉は 「あなたの夢は美しい」