花・4月 3
チューリップ・鶴見緑地公園  (4月18日)

   その昔ペルシア地方で、失恋した男が砂地にこぼした涙から生まれたという
  ロマンチックな伝説の残るチューリップ。 童謡にも歌われ、誰もが幼い頃から
  親しんできただけに、この花の開花は本当に待ちどうしい。 
  「お花畑の丘」と呼ばれる花壇一面に、可憐な花を咲かせるチューリップ。 
  その数およそ4万株。
  彩りもまばゆく風車の前に立つと、まるでオランダの風景のようだ。
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マーガレット・自宅  (4月20日)

   スキ、キライ、スキ、キライ、スキ、キライ・・・。
  来る、来ない、来る、来ない、来る、来ない・・・。
  マーガレットの花びらでこんな恋占いを
  したことはないですか? 
  答えが恐くて、最後の数枚を残してやめてしまった。
  この花を見ると、そんな青春時代を思い出す。
カエデ・住吉区  (4月22日)

   秋の紅葉には華があり色があるけれど、
  春、生まれたばかりの若葉の美しさは、
  どんな草花にも負けないほどの緑の魅力がある。
  太陽に照らされると葉が透けて見え、その輝きは、
  エメラルドにも勝る。
  柔らかくて、ふわふわしていて、まるで薄紙のようで
  触れると愛しい。
  小さな鈴のような花をたくさん咲かせ、それはまるで
  幸福のベルのようだ。
  これから素晴らしい新緑の季節が始まる。
 
ボケ・阿倍野区  (4月22日)

   中国から渡来したこの花は小さな5弁の花びら
  からなり、枝にはトゲがある。 また秋には洋梨に
  似た香りのいい黄色の果実をつける。 
  花が緋色のヒボケ、白色のシロボケ、白とピンクの
  サラサボケなどがある。
  名前に似合わぬ鮮やかさと可愛らしさで人目を引く。
  またボケの花には子宝祈願にまつわる伝説があり、
  今でも子育てや縁結びの厚い信仰のある花である。
  
ヤマブキ・阿倍野区  (4月25日)

   ヤマブキは春の野山のポピュラーな花だ。 黄金色に染め、遠くからでもヤマブキの花時を
  知ることが出来る。 花は散りやすく、風に吹かれようものならハラハラとこぼれ落ちる。
  とりわけ八重ヤマブキは愛らしくて、枝垂れ咲くその姿は艶やかで、万葉集には
  多くのヤマブキを詠んだ歌がある。 
  「山吹を屋戸(やど)に植ゑては見るごとに 思いは止まず恋こそまされ」 (大伴家持)
エンドウ・有田  (4月27日)

   エンドウの白い花が咲いている。 そして今エンドウが鈴なりだ。
  畑の花は控えめだけれど、自信にあふれている。
  きっと実を結んだことへの自信からだろう。
  彩りを添え、私達の食卓にあがる。 旬の味をしばらくの間楽しみたい。
  
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